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「の.だ.め.カ.ン.タ.ー.ビ.レ」や、音楽、芝居、本など、好きなものアレコレについて語っています。
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東京交響楽団 川崎名曲全集
2008.06.16 (Mon)
ミューザ川崎の「名曲全集」に行ってきました。■2008年6月14日(土)18時〜 ミューザ川崎シンフォニーホール
■指揮:飯森範親 ピアノ独奏:コンスタンティン・リフシッツ
管弦楽:東京交響楽団
■ラヴェル:ピアノ協奏曲 ト長調
マーラー:交響曲 第6番「悲劇的」
(ピアノ アンコール:ショパン エチュード op25-5)
このチケットを取ったのは、確か、今年の1月ではなかったかと思います。
ちょうど、昨年の終わりごろに、のだめちゃんがラヴェルの「ピアノ協奏曲ト長調」と衝撃的な出会いをした後で、そのラヴェルを飯森さんが振る、これは行かねば!!という流れだったかと(^^;;
実際にそれを聴く今、そのラヴェルがのだめちゃんをあれほどまでにやさぐれさせてしまう、という展開になってるとは・・・。
・・・なんていうのは、この演奏会には直接関係のない話ですが。
でもまあ、そんなわけで演奏会の主目的はラヴェルだったんですが、予習としてマーラー6番を聴いてからというもの(エッシェンバッハ&パリ管の演奏でした)、期待はもうマーラーにががっと傾いてました。
飯森さんのマーラーって、1番しか聴いたことがないんですが、その時もすごく圧倒されたんですよね。だから、今回もすごくワクワクしていました。
ミューザの広い舞台いっぱいに並ぶ椅子の配置から、対向配置だというのはすぐにわかりました。
それに加えて、コントラバスが金管の後ろ、ステージ最後列に一列に配置されて・・・あの第一楽章の冒頭、低音楽器が刻むリズムが背後からオケを包むところを想像するだけでも期待は高まっていきます。
飯森さんのこだわりが行き届いた演奏になる、と確信しました。
まずはラヴェル。
前夜に「左手」を聴いていましたが、やはり私は「両手」の楽しさが好きです。
今回、席がLAだったので、打楽器がちょうど真下になってしまい、冒頭のムチを打つところなどが見えなかったのはちょっと残念。
ピアニストのコンスタンティン・リフシッツは1976年生まれの若手ピアニスト・・・なんですが、立派なあごひげが年齢不詳に見せてしまってますね(^^;; 飯森さんのブログの文章から、多分、飯森さんより年下の若い世代のピアニストなんだろうとは思ってましたが、今、検索かけてやっと年齢がわかりました。32歳かあ。見えん・・・(笑)
第1楽章はすごくゆったりとしていて、ちょっとオケが合わせにくそうにしているようにも感じたんですが、どうでしょう。
オケの方もソロを弾くパートが多くて、そのソロ担当の人がピアノの出方を窺っているような弾き方になっていたようにも感じました。
でも、第2楽章、ピアニストがオケの方を向いて、アイコンタクトを取りながらコールアングレソロと歌い合っているところなんかは、すごく美しくてよかったですねえ。
(同行の友人たちから、「まゆさんは、ピアニストとコールアングレを違う人に置き換えてたに違いない」と休憩の時に言われましたが、その通りです、スミマセン/笑。ええ、ターニャと黒木くんで妄想炸裂させてましたが何か〜?)
第3楽章は、とても軽快で、この曲のよさがいっぱいに感じられましたね。
うん、やっぱりラヴェルのピアコン、いいなあ。聴いていて楽しいです。
アンコールはショパンのエチュード。
この後予定されているリサイタルで演奏する曲のようです。
そしていよいよマーラー。
マーラーの6番といえば、私が大好きなアニメ「銀河英雄伝説」でBGMとしてもよく使われていたので、曲を聴いているとその場面が思い浮かんだりするんですが、そういう邪念がまったく浮かばないほど、素直に音楽に没頭できました。
想像したとおり、コントラバス8本が音を刻んだ冒頭の迫力。弦が奏でる「アルマの主題」と呼ばれる美しい響き。そして「悲劇的」という標題(マーラーがつけたかどうかは不明らしいですが)に象徴される、どこか切ない、すすり泣くようでさえある曲調。
パウル・ベッカー(ドイツの音楽評論家)は「志を持った人間が世界、運命という動かしがたい障害と闘い、最終的に打ち倒される悲劇を描いた作品」と評したそうですが、(ベッカーがベートーヴェンの第7番、第8番の交響曲を評した言葉がけっこう好きなので、この人の名前が記憶に残っていました)「最終的に抗いがたい運命に打ち克つ」ではなく「打ち倒される」というところに「悲劇的」の意味が集約されるのでしょうね。
曲の解釈とか、音楽的な分析とか、そんなものは私にはわかりませんが(だいたいマーラーは「僕の第6は、聴く者に謎を突きつけるだろう。この謎解きには、僕の第1から第5までを受け入れ、それを完全に消化した世代だけが挑戦できるのだ」と書き遺しているらしいけれど、私、まだ第5はアダージェット以外聴いてないし、謎解きに加わる資格がないですね)ただ、その感じ方が正しいのかどうかわからないけれど、最終的に「打ち倒される」のだとしても、そういう「大きな障害と闘う」過程にすごく励まされるというか、私はまだ「闘ってないなあ」と気付かされるというか、まだまだ立ち向かっていかないといけないことがあるような気持ちにさせられたというか・・・それが無駄なあがきに終わるのだとしても、まだ私はあがいてすらいないし、と「悲劇的」だというのに、何か心に確かな力を残してもらったような感じがします。
実はまだ、昨日のしびれるような、不思議な後味がずっと尾を引いていて、今日もロンドンフィルの演奏とか聴いてみたんだけど、やっぱり昨日の演奏の興奮がそれに勝っていて、なんだかちょっとヘンです。
それにしても、あんなにスコアに首っ引きな飯森さんは珍しいです。私が見た限りでは初めてかもしれない。
大編成のオケをしっかり自分の手中に把握して、スコアから読み取った、自分が表現したいことを全身全霊でオケに注ぎ込んでいたんでしょうね。
第4楽章が始まる前の飯森さんの表情・・・意識して作れるようなものじゃなくて、集中の極みというか、無表情というのとも違うのだけど、何かが乗り移ったようなすごくいい顔をしていました。
「ああ、飯森さん、素敵だ・・・」と素直に思って、「もう終わっちゃう・・・」と思わず呟いてしまいました。
90分もの長大な交響曲がちっとも長く感じなかった。あっという間、というと語弊があるかもしれないけれど、実感としてはあっという間だったんです。
実際は6時に始まった演奏会が、2曲だけなのに終わったら8時半(通常は、3曲で休憩入れても2時間くらい、というのが相場)。それほどの時間が流れていたのに、時の流れが止まったような、逆にものすごく早く流れたような、不思議な感覚でした。
演奏が終わった後の、まだこちらに帰ってきていない飯森さんの放心したような表情もまた、心に残りました。
すっかり客席が空になっても、まだその場を離れがたくて、打楽器の方たちが楽器を片付けているのを覗き込みながら、興奮を冷ますはずがちっとも冷めなくて・・・そのまま友達と食事に言って、熱く語り合ってしまいました。
飯森さん、ベートーヴェンの交響曲はすでに全曲録音があるので、次はぜひマーラーを制覇してほしい、と思っています。
もう少し年齢を重ねてからでもいいので、飯森さんのマーラー、通して聴いてみたい。
8番のラテン語の歌詞についてミュンヘンでレッスンを受けてきた、とブログにあったけれど、「千人の交響曲」を演奏する予定でもあるのでしょうか。期待しちゃうんですけど。(インバル・都響で聴いて打ちのめされたのも記憶に新しいところ・・・)
さて、次の私のマーラーは7月5日。やはり東京交響楽団で、今度は金聖響さんが振る2番「復活」です。
昨年秋、わざわざ大阪まで聴きに行った聖響さんの「復活」。(いや、昼間は大劇場で宝塚見て、夜は梅田で聖響さん、というダブルヘッダーだっただけなんですが)
音楽専用ホールではない梅田芸術劇場(ここは私にとっては「宝塚を見る劇場」ですから)の3階席だったにも関わらず、すごいパワーで迫ってきて感動した演奏でした。それを今度は東京で、東響と聞かせてくれる。楽しみ過ぎてvv
そして飯森さんのマーラーは、今度は7番「夜の歌」です。
来年2月22日・・・ってまだずいぶん先ですけれど、楽しみ。
(どうか、その頃には娘の受験が終わってますように・・・!!)
7番は以前、アルミンク&新日本フィルで聴きました。わりとあっさりめの演奏だったかな。端正だけどさらっとしてた記憶が・・・さて、飯森さんの熱さと「夜の歌」はどんなふうに響き合うのかな。
・・・と長く語ったところで、日曜恒例、深夜のお仕事タイムに入ります。
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